ITソリューション企業総覧2015Web
ネオジャパン

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06_ICTサービス・サポート ITソリューション企業編

 

誰でも使いたくなる
“グループウェア”がコンセプト
~全員使ってこそ効果を発揮~


ネオジャパン

www.desknets.com


ユーザ数は300万人を突破

 日常業務の手間を減らし仕事の効率化を図る「グループウェア」は、社内の情報共有に欠かせない重要なインフラの一つである。ネオジャパンはグループウェア専門のシステム開発会社として、多くの企業や自治体に商品を提供している。商品の評価は高く、ユーザ数は累計で300万人を突破した。ネオジャパンの主力商品が2012年12月に発売した「デスクネッツネオ」だ。このたび、V2.5へバージョンアップした(図1)。

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図1

コンセプトは「使いたくなるグループウェア」

 グループウェアは社内業務を行ううえで一番身近なツールである。ネオジャパンのコンセプトは「使いたくなるグループウェア」。取締役マーケティング統括部部長の小沼尚夫氏は「全員が使ってこそ、グループウェアは高い利便性と効果を発揮する」と強調する。

 そもそも、グループウェアは個人のツールではない。導入するときは企業の情報システム担当者が製品を選定し導入。その後、各社員に「当社はこのグループウェアを導入した。各自へアドレスを配布する。アクセスして使用してほしい」というのが一般的な流れだ。本来なら、100人の会社であれば100人が使うのが理想だが、社内システムになると、どうしても使う人と使わない人が出てくる。

 たとえば、「スケジュールの調整」を例に挙げよう。Aさんは、ある社員5人を会議に呼びたいとする。そのうちの一人が会議のスケジュールをグループウェアに登録していないと、Aさんはメールや電話、もしくは直接会いに行き、確認しなければ行けない。これではグループウェアの利便性はなくなってしまう。そういう意味で、ネオジャパンは「誰もが使いたくなる」をコンセプトとしている。

 

どんな機能もプラスする

 「誰もが使いたくなるグループウェア」とはどういうことだろうか。まず、システマチックにしていない点が挙げられる。「デスクネッツネオ」は色がカラフルで、画面まわりは華やかである。色がグレーと青しかないという、良くあるグループウェアのそれとは一線を介す。これはシステム開発会社の特性を生かし、バージョンアップを重ねるごとにユーザの意見を多く吸い取っているからだ。グループウェアとしては別に必要ないだろうという機能も搭載する。「『グループウェアはこういうもの』という概念はない。会社や団体にとって必要な機能であればどんな機能でも入れていく」(小沼取締役)と話す。

 たとえば、東日本大震災が起きる前の09年には「安否確認機能」を追加した。11年にユーザから、リアルに役立つ機能として重い評価を得た。

(1)ドラック&ドロップや機能の連携

 次に一つひとつ、「デスクネッツネオ」の特徴を見ていこう。

 ログイン画面は通常、社員番号とパスワードを入力するような味気ないものだが、デスクネッツネオのログイン画面の背景はいくらでも変えることができる。大学や企業は自社の会社の写真や製品、社長の訓示など、「自社と一目でわかる」ように変更できる。

 V2.5にアップデートした機能の一つが、「ドラック&ドロップ」である。今まではスケジュールや設備予約の予定を変更するのに、・変更画面へ飛び、・日時を指定し・変更確認するという3ステップが必要だった。ここではスライドすることで変更が可能となる(図2)。

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図2

 また、「デスクネッツネオ」はいろいろな機能と連動している。会議をするとなると、会議室が必要。空き状況の確認をする場合、事前に写真を登録することで、大きな会議室なのか小さな会議室なのか選択できる。さらに、受付担当者は「来訪者機能」を見るだけで、誰が何人来てどこの会議室に招くのかわかる。従来はスケジュールと設備予約を交互に確認しないとわからなかった。もちろん会議室が空いていない場合はエラーが出る。「かゆいところに手が届く。きめ細やかなグループウェア」(小沼取締役)。

 こんな工夫もある。定期的な予定は毎週月曜日などと選択するが、不定期な予定はカレンダー上で決定できる。単純な日付入力ではミスを犯すため、直感的に簡単に入力できる様式にしている。小沼取締役は「正直な所、入力することが面倒というのが使用しない理由。そういう風には思わせない工夫をしている。これがすべて『使いたくなる』に結びつく」と話す。

(2)主要25機能を駆使しより使いやすく

 ログインをして直後に出てくる「ポータル画面」では、搭載している主要25機能が表示されている。SNS機能「ネオツイ」では、全体に何かをつぶやいて発信することや、特定の人向けにメールを送るほどでもないが簡単な言葉を伝えることができる。一見、業務には直接関わりのない機能だが、柿のたねやおせんべいで有名な製菓会社では、積極的にSNS機能を利用。社員が考えた面白い発想をつぶやき、企画担当が原案としているという。つぶやきをまとめ、「これは面白い。さらに企画を深く練っていこう」と使われている。

 「インフォーメーション」は社内掲示板のこと。人事異動など公式的な社内掲示場でもあるが、「顧客からこういう問い合わせが来ました。皆さん注意しましょう」など社員全体に関わる問題を挙げることもできる。グループウェアがスピード経営にも役立つ機能だ。

 善し悪しがあるが、言葉ではなく「スタンプ」機能で感情を伝える機能も搭載した。イラストで「GOOD ジョブ」などと、絵柄でダイレクトに感情を表すことができる(図3)。

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図3

 さらに、お誕生日通知機能もある。ユーザが初期設定で、生年月日を入力している場合に反応。自動で今日の誕生日の人を表示する。中小企業で利用価値が高いという。ここで「ネオツイ」や「スタンプ」の出番となる。

 グループウェアは業務システムで、硬いイメージだが、「使ってもらって効果を上げる」というコンセプトを忠実に実行している。小沼取締役によるとユーザから毎月、100件くらいの改善要望や変更希望が送られてきているという。「SNS機能やスタンプ機能に賛否はあるが、世の中の方向でもある。逆に昔ながらのシステムはどんどん廃れ、ビジュアルの重要度は高くなっている」と分析する。ネオジャパンでは、社内にデザイナーが3人在籍、オリジナリティあふれる画面やアイコンを製作している。

(3)独自機能のグループウェアへ

 デスクネッツネオには25種類のアプリケーションが標準で搭載されている。他社では基本が5機能でその他は全てオプションという場合もある。デスクネッツネオの特徴は「機能の連携」による使いやすさだ。顧客の「グループウェアは毎日使うから全ての機能をグループウェアに入れたい」との要望をかなえ、その会社独自のシステムもポータルに表示できる。顧客企業が独自に使うシステムがWebに対応してさえいれば、あたかもデスクネッツの機能の一部のように、個別に表し一度のログインで使用できる。カスタマイズ料金を支払う必要もない。

 

機能はいろいろ

 デスクネッネオの独自の機能は先の「安否確認」やSNSの「ネオツイ」のほか、「仮払い精算」、「購買予約」などもある。購買予約は昔、「お弁当予約」との名称だった。工場系などの製造業の顧客が多いデスクネッツでは、顧客がお昼にお弁当を頼むツールとして開発した。グループウェアがなければ、担当者が一人ひとり聞いてまわっていたものだが、個人が今日のお弁当を選ぶだけで、担当者は集計できる。購買予約では、もちろんお弁当でなくさまざまな業務用品を購入できる。

 「議事録」もまた、特徴的な機能だ。会議の議事録を掲載するだけではない。「スケジュール」での招集から連動。会議に参加する人を登録する。登録する際にはこういう議題で、こういう資料を用意してくださいという指示を「To Do」で出す。実際に会議に臨み、その議事録は「回覧板」で連動・共有することができる。回覧では既読か未読か送信者側がわかる仕組み。例えば「一週間以内に見てね」と連絡し、見てない場合は再送して確認をとることもできる。

(1)管理者設定や個人による設定も可能

 「こんなにたくさんの機能はいらない」と考える人もいるだろう。もちろん使わない機能は管理者や使用者によって画面から消すことができる。「ポータル」に付随するタブ機能では、ポータル自体をカスタマイズできる。会社や部署が閲覧を義務づけるものは「標準」設定に。ユーザーが好きな機能を選ぶことができる「個人」機能もある。ポータルもデザインを設定し、好きなところに好きなものを入れることができ、自分専用のポータルを作れる。

 V2.5からはグループ単位のものも可能だ。例えばあるメーカーで、部署によっては発表するまで知らないこともある。そういった製品の製造工程をレポートで発表することもできる。広報部門が、社内報や紙を掲示板に貼るものを、ウェブ上につくり情報共有する。

 こんな機能もある。「回覧はこう使う」と一人ひとりに説明することはできない。ユーザーは教育を受けないと機能がたくさんあって、何を使えばいいのかわからないのが普通だ。そこで「総務ポータル」を作成することで機能を案内する場として重宝する(図4)。出張精算する時には「仮払精算機能」を。ものを買うときは「備品管理」を使ってください、という要領だ。自分が何をしたいのか、簡単に操作できるようになる。

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図4

(2)メール誤送信機能の追加

 メールの誤送信防止もV2.5で新たに追加された機能だ。社内コンプライアンスの観点から、メールデータをパソコンに取り込ませないために、グループウェアのメールを使うことが増えてきた。そこでデスクネッツネオでは、利便性を考え通常のメールソフトと同じ、「3ペイン」(フォルダ、件名、内容)様式にした。さらに、セキュリティの強化の観点で、誤送信機能を2つ追加した。一つは、送信ボタンの前にチェック機能を搭載。もうひとつが送った直後に取り消すことができる機能。こちらは任意で設定でき1秒から999秒まで変更できる。

(3)タイプに分かれパッケージとクラウドを提供

 パッケージ商品とクラウドでのサービスを提供する。パッケージ商品は初期投資のみ。バージョンアップは無料だ。クラウドは一人につき月額料金がかかる。中小企業ではサーバを社内で立てて、社内だけで管理する場合はイントラネットを引くだけでいい。外から見られるようにするとセキュリティ対策が難しい。そういう場合はクラウドが有効だ。

 クラウドの時代になって特徴的になったことは、Web上で、インターネットで、クラウドで、自宅でも簡単に業務ができることだ。従来はパソコンの中に保存してあるもので、家に帰って仕事をするには会社のパソコンがないとできない。

(4)スマートフォンにも対応

 デスクネッツネオは携帯電話には対応していない。携帯電話の小さい画面で情報を表示させるのではなく、あくまでもスマホの対応になる(写真1)。スマホ用も、アプリケーションでの提供はしていない。主な理由はセキュリティ上の観点からだ。アプリだと、どうしてもアプリ上にデータが残ってしまう。携帯電話を紛失される場合が多く、そこからセキュリティが漏れる。

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写真1

 スマホを紛失してもデータは残っていないから、本体側からアクセスを止めることも設定でき、情報漏れを防げる。パソコン上の画面はスマホ画面では見づらいので、スマホ専用のインターフェイスを用意している。

 

500を超える自治体も利用

 デスクネッツネオは特に、製造業や建設業なし「比較的硬いイメージの企業」に多く採用されている。また、全国約500の自治体が導入しているのも特徴だ。25個のアプリケーションが入り、販売するツールの中では最安値。価格の部分の優位性も挙げられる。

 グループウェアは全国約6割の企業が導入している。4割は未導入。グループウェアはパソコンやスマホなどと違い、なくても仕事に差し障りがない。ただ、一度導入するとその便利さに手放せないものである。

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 グループウェアは業務効率をアップするツール。しかし、ネオジャパンでは「使うのは個人だからまず、個人が便利だと思うのか」を追究する。ユーザの要望や時代の流れを酌み、開発を進める。今後のさらなるアップデートのポイントのあり方としては、「一つにまとめる」ことだ。何をするにもデスクネッツネオさえあればいい、を実現する。

 いわゆる世の中で使われる便利なツールがある。例えば、無料のストレージサービスが便利だが、これは会社の重要な書類を、インターネット上に公開しているようなものだ。

 また、業務を個人のツールで、やりとりすることもリスクの一つだ。「グループメールをつくったが、会社は公認していない。勝手に使われ、情報が漏れる」など企業としては頭が痛い問題だ。世の中で個人にとって便利なものは利用が進む。デスクネッツネオはどんどん便利なモノを吸収するスタンスを維持するグループウェアとして進化している。

 

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