ITソリューション企業総覧2015Web
伊藤忠テクノソリューションズ

伊藤忠テクノソリューションズ

01_総合システム構築 ITソリューション企業編

お客様に最適なサービスを提供する
技術力と総合力


伊藤忠テクノソリューションズ

www.ctc-g.co.jp/


 伊藤忠テクノソリューションズ(略称:CTC)は企業のITシステムの戦略立案、SI(システムインテグレーション)、運用・保守サポート、自社が保有するデータセンターを活用したアウトソーシングサービスやクラウドサービスの提供まで幅広いサービスを提供するITサービス総合力を持つ企業だ。

 CTCは多種多様な技術や製品を熟知した「マルチベンダー力」を強みとする。1972年の創立当初から国内外のIT先進企業とのパートナーシップを持つCTCには、異なるベンダーの技術や製品を組み合わせ、お客様のニーズに対して最適なソリューションを提供できる技術がある。この「つなぎ組み合わせる力」がCTCの特徴でもある。また、CTCはITライフサイクル全てのフェーズで最適なソリューションをワンストップで提供してきた。技術力と総合力を兼ね備えたトータルソリューションプロバイダとしてフロント系基幹システムの開発や、オープン系システムの大規模インフラの構築、さらにはデータセンターを活用したアウトソーシングサービスまで幅広い業界でのシステム提供実績を持つ。

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図1 データセンターの拠点

 

積極的なグローバル展開

 グローバルでの事業展開は、CTCの中長期成長戦略にとって重要なテーマとなる。

 アジアでは、グループ会社であるCTC  Global Sdn. Bhd.(マレーシア)、CTC Global Pte. Ltd.(シンガポール)が、ITシステムの構築・保守を中心に事業展開している。マレーシアでは、2014年11月から障害を未然に防ぐための24時間自動監視サービスや、システム運用の自動化によりお客様の運用業務を効率化する運用・監視サービス「CTC Proactive Service(CPS)」の提供を開始した。今後もASEAN地域で事業展開しているお客様の業務をITで支援するサービスを拡大する。

 また、北米地域では現地のグループ会社であるITOCHU Techno-Solutions America, Inc.が中心となって、先端技術や市場動向等の調査・マーケティング活動も強化している。これまでの技術や製品の開拓に加え、直近では米国Box社の企業向けファイル共有・管理クラウドサービスの提供開始や、基幹系システムやミッションクリティカルなシステムに最適化したクラウドサービスを提供するために、信頼性やパフォーマンス、安定稼働において世界的に定評のある米国Virtustream社とクラウドサービスの開発検討に伴う業務提携もCTCと行っている。グローバルサポート体制を強化し、海外のお客様により最適なIT環境を提供していくため、CTCは今後も積極的な海外展開を行っていく。

 

CTCが注力する主な取り組み

 グループ総合力でお客様のITライフサイクルをトータルに支えるCTCでは、現在以下に力を注いでいる。

(1)クラウドサービスの一歩先へ

 CTCは、お客様のニーズに合わせてプライベートクラウドからパブリッククラウドまで幅広いクラウドサービスを提供している。

 全国5カ所に構えるデータセンターが自社のクラウド戦略の拠点となっている。25年以上の無事故・無停止の安定運用の実績があり、総床面積は約84,000m2になる。災害対策などの幅広いノウハウを生かし、お客様から預かったシステムを24時間365日運用している。

 2014年1月には、米国Facebook社が提唱するデータセンターのサーバや設備の仕様を公開・共有してオープン化を推進する「Open Compute Project(以下:OCP)」の国内初のソリューションプロバイダとして認定された。OCPが認定するハードウェアの販売、システム構築などを行っている。また、2015年1月からOCP仕様のハードウェアを活用した次世代ITインフラである「Open Cloud Package」のサービス提供も開始した。コストを抑えながら、ビジネスの規模や発展状況に合わせて柔軟にシステムを拡張できる点がこのサービスの魅力だ。

(2)仮想化を活用した新技術の提供

 従来のインフラ仮想化からサーバ、ストレージ、ネットワークなどのインフラをより柔軟かつ迅速にソフトウェアで制御するSoftware Defined Infrastructureは、クラウドを支える技術の1つである。次世代ITインフラを実現する重要な技術であり、管理者が手作業で行っている煩雑な変更作業を自動化して運用負荷を低減することができるため、同社では引き続きこれらの分野に注力していく方針である。

 また、オープンソースのクラウド基盤であるOpenStack上で、アプリケーション自身が処理内容に合わせて自動的にインフラを制御する仕組みであるRACK(Real Application Centric Kernel)の開発に着手。インフラを自動制御し、アプリケーションの稼働に応じた「クラウドネイティブ・アプリケーション」の確立を目指している。CPUやメモリ等、インフラではなくアプリケーションの処理量や処理方法によってITリソースを制御することで、よりアプリケーションの稼働に応じたインフラの確保が可能になる。仮想マシン上のプログラムが自らの判断で自律的にインフラを増減するため、ユーザーはインフラを気にせずに開発や運用を行うことができる。

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図2 CIM-LINKシミュレーション画面

(3)ビッグデータの活用に向けて

 ビッグデータの取り組みの1つとして、「Big Data Processing Lab(以下:BPL)」がある。ビッグデータ時代の高速データ処理を支える新たなインフラ技術を駆使した検証施設だ。BPLを使えば可用性、運用面の視点から性能・データ連携・バックアップ・耐障害性などを検証の上、データ分析を行うための高度なソリューションの導入を決定することができる。データ分析やコンサルティングを行うアナリストが、各種サービスを準備し、お客様のビッグデータ活用を支援している。

 さらにCTCでは、基幹系システムの構築を強化するため、日々の業務処理を行いつつ、高速かつリアルタイムでの分析を可能にするSAP HANAの取り扱いを開始した。ビッグデータを活用した戦略策定や自社のデータベース・分析システムの高速化を検討しているお客様向けにサービスを提供する。

(4)セキュリティ分野のサービス強化

 CTCはこれまでも情報セキュリティの検査、監査、インシデント分析、コンサルティングサービス、標的型攻撃に対する診断サービスなどトータルに提供してきた。今後もこれらサービスを拡充する。2014年にはセキュリティ機器の状況を24時間365日遠隔から監視する「CTCセキュリティ・オペレーション・センター(CTC―SOC)」を開設した。ここでは緊急時の対応、機器の設定変更や運用等を一元的に行う「CTCマネージド・セキュリティ・サービス(CTC―MSS)」を提供している。セキュリティ対策として、実際にどんな脅威にさらされているのか、お客様の環境を見ながら提案できるセキュリティサービスとして好評である。

(5)社会を支えるITを提供

 CTCは長年エネルギーに関するコンサルティングやシミュレーション技術をベースにエネルギーとITを統合したソリューションも提供してきた。特に新エネルギー分野では、再生可能エネルギーのコンサルティングや発電量予測、アセット管理など発電事業を行う供給側に対するソリューション提供実績は豊富である。その上で電力需要側に向けたサービス拡充も行っており、スマートコミュニティの計画・設計から運用まで支援するクラウドサービス「E―PLSM」も提供している。

 さらには国土交通省が推進している3次元モデルを活用した建設情報の管理手法「CIM(Construction Information Modeling/Management)の活用が、建設業界で進んでいる。CTCはCIMに対応した情報共有クラウドサービス「CIM―LINK」を提供して、発注者から測量会社、建設コンサルタント、建設会社までプロジェクトを通して情報共有することを可能にした。建設情報を3Dモデルで共有して、建設品質の向上に貢献できると各方面から注目されている。

 

働く環境づくりの整備

 さらなるサービス品質の向上、お客様満足度の向上を目指して、効率的な働き方に向けた意識変革と働きがいの向上を図るべく朝型勤務の取り組みを行っている。2000年代前半からセキュリティ強化と利便性向上の両立を目指した社内システムの構築も行ってきた。

 また、業務の効率化を目的とした、お客様の働き方変革を支援するサービスを開始している。情報共有基盤やコミュニケーションシステムの長年の提供実績と、自社の働き方変革の取り組みやノウハウを体系化したもので、目標設定からシステムの構築、メンテナンスまで一貫したサポートを提供している。今後も働きがいのある会社を目指した取り組みを、社内だけでなく社外に向けて積極的に展開したい考えだ。

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写真 CTCセキュリティ・オペレーション・センター

今後の展開

 CTCは新しいクラウドサービスや長年研究・開発から得たノウハウを集約して、次世代のプラットフォームを研究・開発するCloud Innovation Centerを2015年4月に立ち上げる。全社的に数百名規模のエンジニア育成を行う予定だ。

 地域ビジネス統括担当役員を中心に、地域ビジネスを発展させるための取り組みもスタートさせた。さらに、2020年以降の社会を見据えた戦略として、社内に「イノベーション推進室」を設立し、スマートアグリや観光、AIなどの分野で新しいビジネスモデルの創出を目指す。

 これらの取り組みを通じて、今後もCTCではITの可能性に挑み、未来社会の発展に貢献していく。トータルソリューションプロバイダとしてのCTCから、今後も目が離せない。

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