環境ソリューション企業総覧2014Web
大陽日酸株式会社

大陽日酸株式会社

09_環境対応型技術・製品編 環境ソリューション企業編

省エネ型酸素燃焼式高濃度ガス変成炉
「CycroFlex」の開発


大陽日酸株式会社

http://www.tn-sanso.co.jp/


 大陽日酸では、酸素ガスを使用し、省エネで高濃度の変性ガスが生成する「省エネ型酸素燃焼式高濃度ガス変成炉:CycroFlex」を開発した。

 ガス変成炉とは、自動車部品などの表面の機械的特性向上を目的とした金属熱処理において、熱処理炉の雰囲気ガスを製造する設備であり、特に浸炭焼入れは代表的な鋼の表面硬化処理である。大規模生産には一般的にガス浸炭法が適用されており、このガス浸炭法は、吸熱型ガス変成炉を用いLPGなど炭化水素系のガスをNi触媒による吸熱反応によってガスを変成し、浸炭炉に導入し浸炭処理を行う方法である。しかしNi触媒を1000℃以上の高温に電気加熱する必要があり、現在、電気使用量の削減やCO2排出量の削減の対策が不可欠となっている。

 そこで、酸素燃焼を利用することで電気加熱が必要ない省エネ型の高濃度ガス変成炉を開発した。

 また、従来の吸熱型ガス変成炉は、LPGと空気の改質により20%程度のCOと30%程度のH2を含む変成ガスを生成するのに対し、本装置では、燃料にLPGと酸素を使用して変成ガスを生成させるため、N2を含まない40%以上のCOと50%以上のH2を含む変成ガスが生成できる。これにより従来の吸熱型ガス変成炉よりも浸炭能力が高くなり、ランニングコストの削減にも大きく貢献できる。

 本装置の特徴を以下に示す。

①大幅な電力削減が可能(95%以上)

② 高濃度のCO、H2ガスが発生するため、浸炭時間の短縮が可能、また、使用する浸炭ガス量の削減も可能

 今後、金属部品の小型・軽量化が進み、熱処理による強度の確保や表面処理の需要はますます高まってくると予想され、電気を使用しない新しい酸素燃焼式高濃度ガス変成炉は熱処理分野への貢献が大きく期待できる。

 大陽日酸では以下のデモ機を保有しており、浸炭実験の実施が可能である。

〔仕様〕
 ・変成ガス発生量:13Nm3/H
 ・寸法:W2000mm×D1950mm×H2600mm
 ・ガス使用量:LP 2.1Nm3/h、O2 4.2Nm3/H
 ・発生ガス濃度:CO 約42%、H2 約50%

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写真 省エネ型酸素燃焼式高濃度ガス変成炉「CycroFlex」

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