ソリューション企業総覧 Web版
河村電器産業

河村電器産業

環境ソリューション企業編

業界最先端の技術で住宅の省エネルギー化に貢献する


河村電器産業

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  河村電器産業は1919年創業で、長年、ネットワーク産業社会のプラットフォームを支える配電、制御、通信の各分野向けに受配電機器を開発、製造してきた。「人と自然にやさしい電気エネルギーの活用」をコンセプトにして、省エネルギー、環境への配慮、IT対応など時代の変化、社会のニーズに対応した新技術、新製品を一貫して提供してきている。こうした取り組みを展開する中、現在、大きく変化している住宅市場開拓の一環として、一般家庭向けに次世代型のネットワークサーバやホーム分電盤を開発、積極的な販売に取り組んでいる。

次世代型分電盤「enステーション」シリーズを開発

 近年、我が国の一般住宅で使われる電力系統は複雑化の一途を辿っている。省エネや環境対策として、太陽光発電や燃料電池などの設置、電気自動車の普及、快適性を追求した家電製品の増加、そして地震や落雷対策として保護機器の設置など住宅設備の環境は大きく変貌している。これに伴い、住宅用分電盤も各種連系ブレーカや専用ブレーカの追加、専用回路の追加などで大型化が加速している。河村電器産業では、こうした時代の流れをいち早くキャッチし超薄型ブレーカを搭載したホーム分電盤「enステーション」を2012年秋に発売した。

 「enステーション」は同社の最新技術を盛り込んだ近未来型ホーム分電盤で、現代の住宅ニーズに対応した製品と言えるものだ。

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写真1 次世代型住宅用分電盤「en ステーション」と「en ステーションEcoEye」

 

 「enステーション」は大きく3つの特徴を持っている。第一の特徴は超コンパクトホーム分電盤の実現。第二の特徴はキャビネットサイズの変更なく、オール電化温水器や自家発電連系仕様へ変更可能なこと。そして第三の特徴は工事区分を分けながら、情報分電盤との連結が可能なことだ。中でも第一番の特徴として示す超コンパクトホーム分電盤の実現だが、この小型化の実現は、分電盤内に使用するブレーカのコンパクト化に成功したことだ。「enステーション」シリーズに使用される「ブレードブレーカ」の厚さは従来のブレーカの半分のわずか10ミリメートル。業界最薄でCDケースの程のサイズ幅だ。分電盤は、ブレーカが落ちた際、端子から火花が散らないよう、ブレーカ端子同士の幅を6ミリメートル離すことが業界の規定で義務付けられている。一般的なブレーカは端子の配置は横型のためどうしてもブレーカを薄くすることが困難だった。そのため多回路化するとどうしても分電盤のサイズは大型化してしまう。「ブレードブレーカ」はブレーカ端子の配置を従来の横型から縦型に見直したことで、ブレーカ自体の薄型化を実現した。ブレーカ端子をコンパクトに3極縦型配列したことや、新薄型電磁引出機構によって広領域で瞬時に遮断できる機能も搭載しているほか、さらにはブレーカ自体をアタッチメント方式で簡単に着脱できるよう操作性にも工夫している。

 これら一連の特徴によって、「enステーション」は従来分電盤(同社比)と比較して、体積比で43%小型化されている。 またブレーカが薄型でも従来以上の施工性を有し、ブレーカ配線は電線を差し込むだけで、差し込み確認も一目で認識することができる。100ボルト、200ボルトの切り替え作業も電線の差し込み位置を変えるだけの簡単作業できる。

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図1 世界最薄! 10 mmブレードブレーカ

 

 また第二の特徴であるキャビネットサイズの変更なく、オール電化温水器や自家発電連系仕様へ変更可能な点だ。IHクッキングヒータや温水器、自家発電などの登場で、分電盤には個々の製品に対応する専用ブレーカの設置が必要となる。従来の分電盤では専用ブレーカを追加設置により大型化を余儀なくされるが「enステーション」は、ブレーカのコンパクト化を実現したことで、設置後の専用ブレーカの拡張は分電盤のサイズを変更することなく対応できる「エキストラスペース」を5回路分標準装備している。

また第三の特徴は近未来を想定し分電盤を超コンパクトにすることにより次世代HEMSに欠かせない情報機器の設置も可能とした。

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図2 ホーム盤「en ステーション」①

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図3 ホーム盤「en ステーション」②

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図4 ホーム盤「en ステーション」③

 

HEMS対応計測機能付住宅用分電盤「enステーションEcoEye」発売

 河村電器産業は新たな付加価値向上を目指して、「enステーション」の更なる進化としてHEMS対応計測機能付ホーム分電盤「enステーションEcoEye」を2013年春に発売した。現在、住宅業界ではHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)に対する関心が高まっている。地球温暖化を背景にした国を挙げての省エネルギー対策に加えて、東日本大震災が起きたことによる災害時の電力確保の観点から、HEMSを住宅の標準設備に取り入れようとする動きが住宅メーカー各社に広がっている。

 ところが、従来の住宅設備では、実際にどこでどの程度、電気を使用しているのか分からなかった。 「enステーションEcoEye」は、そうした課題を解決した製品だ。河村電器産業は、かねてから家庭における電力使用量の把握ニーズにいち早く着目して、HEMS対応住宅向けのホーム分電盤の開発に取り組んできた。

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図5 HEMS におけるカワムラの役割

 

 「enステーションEcoEye」は、分岐全回路のエネルギー測定機能を搭載することで、住宅の部屋単位、電気製品単位で電力使用量を測定できる。また測定した各電力データをHEMS機器標準プロトコル「ECHONET Lite」で上位のシステムにデータの提供が可能とした。業界標準のプロトコルを標準装備することでパソコン、スマートフォンで「電気の使用量を見える化」を構築するすべてのクラウドベンダーとの連携を可能とした。

 HEMS対応の質的向上を目指すには大きく2つのポイントがある。1つは、家庭内の個々の製品や細かな微細電力を精密に測定する必要がある。計測精度を高めるにはセンサーの測定精度を引き上げる必要がある。「enステーションEcoEye」では、独自に開発したセンサー素子を採用することで、LED照明のON、OFFが分かる5ワットからの計測を可能にしている。もう1つのポイントは、多機能化、複雑化する家庭内の電力系統で回路数が増加し、それに伴い分電盤も大型化している。分電盤が大型化すれば、取り付け場所が限定されるため、必然的に小型化需要が高まる。河村電器産業の「enステーションEcoEye」は「enステーション」の小型化を継承しさらに同一スペースに測定センサーを内蔵すること、通信部分を埋め込むことを実現した。その結果従来の測定機能付分電盤と比較しても大幅に小型化された。また、主幹回路、分岐回路はもちろん、太陽光発電連系回路、EV充電回路、蓄電池回路などをまとめて計測できるため、HEMS対応のスマートホームに合致した業界最コンパクト商品といえる。

 また設置のための施工作業が不要であることも大きな特徴の1つだ。「enステーションEcoEye」では、配電盤内部にあらかじめセンサーを内蔵しているため、施工作業が不要だ。CTセンサーの配線間違いもなく、複雑で煩雑なケーブルも要らないため、設置作業の大幅削減を実現していることだ。

 「enステーションEcoEye」は、小型でありながらHEMS対応を含めて必要な機能をワンパッケージ化した次世代型ホーム分電盤だ。このような製品の開発を可能にした背景は、河村電器産業が業界2位の分電盤メーカーであり、分電盤技術で長年培ったノウハウと技術力を集積させた結果と言えるだろう。

 

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図6

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写真2 EcoEye:施工性の追及

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