ソリューション企業総覧 Web版
エコ・24

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環境ソリューション企業編

ポリカーボネート透明性復元
〜高速道路遮音板向け工法を開発〜


エコ・24

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 高速道路には周辺住民への日照権などに配慮するため、ポリカーボネート板やアクリル板を活用した透明の遮音壁が設置されている。このうち一部の透光性遮音板には経年劣化や太陽光により黄ばみ、曇り、白状化などが生じている。社会インフラでもある高速道路の安心・安全、快適な空間が維持できない可能性があるとして、国会でも取り上げられた。

施工総研と共同開発

 エコ・24は日本建設機械施工協会・施工技術総合研究所の助言を得ながら、劣化した遮音板の透明度を復元する工法「クリアスカイ工法」を共同開発した。ポリカーボネートやアクリル板は劣化により表面に細かいキズのような凹凸が生じ、“磨りガラス”のよう状態となり透明度が低下する。開発したクリアスカイ工法は前処理としてモノマーを主原料とした下地処理剤や洗浄剤などを使い遮音板の表面を洗浄・脱脂する。その後、劣化した遮音板の表面にストレートシリコンを主成分とするセラミックコーティング剤を刷り込むと、凹凸をなだらかにして透明度を復元する(図1)。両社は同工法で共同特許を出願した。

 

 ポリカーボネート板や、アクリル板などの樹脂を使用した透明板は経年劣化により、
表面を覆うコーティング材の剥離や、小キズなどにより曇化してしまいます。
 クリアスカイ工法は、劣化した表面から特殊な溶液を浸透させて、凹凸を減らすこと
により全ての光が透過し易く、全光線透過率が改善します。

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図1 クリアスカイ工法

 

社会インフラの維持に貢献

 両社は東名高速道路で透光性遮音板の透明度の復元などを目的に、縦1メートル×横2メートルのパネル2枚を使い、2011年6月から試験施工を実施した(写真1、2)。実際に透明度の判断基準として遮音板の光の透過量を測定し、1年前に透明度を復元した施工直後の状態を維持していた。

 2011年12月には新東名高速道路に新設した透光性遮光板でも、美観維持や清掃の簡素化などを目的に試験施工を行っている。具体的には遮音板を活用して施工前、道路開通前後でコーティングした遮音板と未処理板の追跡調査を実施している。

 政府は6月にまとめた成長戦略で老朽化した社会インフラの維持管理などに民間企業の活用を掲げる。エコ・24と施工技術総合研究所は試験施工で得られた成果や知見をもとに、高速道路の透光性遮音板を効果的に維持管理できる手法として提案を積極化する。

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写真1  東名高速での試験施工の様子(東名高速での試験施工・施工中)

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写真2  ポリカーボネート板の透明度を復元(東名高速の試験施工・施工後)
劣化したポリカーボ板透明度4・5倍に向上

 

 エコ・24はクリアスカイ工法の効果を確認するため化学研究評価機構に試験を依頼した。実際に劣化したポリカーボネート板を使い効果を調べたところ、クリアスカイ工法により光が透過して見えやすい状態を示す平行線透過率が約4.5倍の67.9%に向上することが分かった。
 また北海道の歩道橋で行った経過試験では、施工から1年後のポリカーボネート板の耐久性や施工後の清掃メンテナンス性の向上にも大きな効果を発揮することを確認した(写真3)。

 エコ・24はストレートシリコンを主成分とする溶液「エコベスト」を独自に開発。建材として使われたアスベストに吹き付けることで、人体への影響を無害化するアスベスト処理工法「CAS工法」を展開している(73ページ参照)。クリアスカイ工法で使用するコーティング剤は、エコベストに独自の調合を加えて開発した。クリアスカイ工法はポリカーボネート板の透明度を復元して再利用することで、環境負荷の低減も促進する。同社はアスベストを無害化するCAS工法、ポリカーボネート板のリサイクルも可能なクリアスカイ工法の両事業を柱に、環境問題の解決に貢献する。

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写真3  歩道橋でも透明度を復元し安全確保に貢献(歩道橋での施工写真)

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