ソリューション企業総覧 Web版
テクノヒル

テクノヒル

環境ソリューション企業編

液体に含まれる微量放射線の核種同定測定


テクノヒル

www.technohill.co.jp/


 

米ミリオンテクノロジーズ社製品の提供で国内の環境課題に応える

 テクノヒルは「見えないものを見えるように、わかりづらいものをわかりやすく」をモットーに環境管理技術などを提供し、社会貢献する企業として2006年に設立された。

 同社社長の鈴木一行氏が商社勤務時代に培ったグローバルな感覚、ネットワークを生かし、化学物質管理サービス及び放射線測定機器の輸入、販売、サービス、校正などを行い国内主要官庁研究所などに納入している。

 例えば、同社の取り扱う放射線測定機器の中には、世界的に高いシェアを誇る米ミリオンテクノロジーズ社があり、国内正規代理店となっている。このことを、鈴木社長は「優れた機器を日本に普及させたい」という一念でやり遂げたという。設立以来、消防庁や研究機関などに信頼されることになり、地道に事業を続けている。

福島第一原発事故に米ミリオン製品で貢献

 2011年、東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所の事故発生で状況が一変。米ミリオンテクノロジーズ本社と共に、原子力安全保安院、福島県、東京電力、NHKなどに各種放射線測定機器を提供、及び調査活動などを支援した。

 これまでにも多くの寄贈を行い、例えば製品機種としては約20種類、数にすると5000台あまりを被災地に送り出したという。「最初は空間線量計、次に人体向け線量計、そして自動車・飛行機、食品と測定対象のニーズが広がり、最近は除染目的、水質分析向けへと移ってきた。こういった需要先のニーズの変化に対応しながら、一貫して対応機器を提供できるのはミリオンテクノロジーズ製品(写真1)を扱う弊社だけ」と鈴木社長は胸を張る。

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写真1 ミリオンテクノロジーズ製品群

 

海水・排水のリアルタイム連続測定を提案

 同社の取り扱う米ミリオンテクノロジーズ社は世界7カ国に13の生産拠点を持ち、30種類以上の放射線測定機器を製造している。その内容を要約すると、簡単な計測器から高機能型の分析機器まであらゆる対象・用途を網羅し、量産体制を整えている国際的にも希少なメーカーと言える。原子力発電所、医療機関、軍組織などへの納入で長年の実績を持ちながら、個人向けの電子式線量計でも世界シェアは5割を超えている。

 同社の取り扱う豊富なラインアップから、現在国内の環境課題に応える製品の一つに液体向け微量放射線核種同定測定器「SPIR?IDENT?HYDRO」がある(写真2)。例えれば海水、河川、排水といった実際に流れている水をリアルタイムに連続測定・分析できる機器になる。

 これは、単に放射線の総量を計測するだけではなく、セシウムなど特定のエネルギーを見分けて検出できるスペクトル分析タイプと言える。高感度な測定器で、微量の放射能もキャッチすることが可能だ。同製品は、専用ソフトウエアとデータベースをインストールしたパソコンと、検出器本体をケーブル配線でつなぐだけで、検出データを送受信して放射能の算出を行う。オプションの捕捉用ボックスを接続して遠隔操作にも対応する。

 また、この機器を用いれば、液体サンプルを採取せずとも現場に検出器を置くだけで、継続的なモニタリングが可能になる。鈴木社長は「水質汚染を非常に効率的かつ正確に分析できる。積極的な活用を働きかけていきたい」と力を込める。

 「これからの日本は日常生活の中で、放射線の存在に向き合っていかなくてはいけない。優れた測定器によって、目に見えない不安を少しでも解消していく」と、鈴木社長はテクノヒルの使命を認識している。製品提供だけでなく正しい使用方法と基礎知識も広められるよう、福島県内などいろいろな団体と連携してセミナーも開催してきた。 今後も被災地支援を継続しながら、国内の放射能被害の改善に尽力し、日本の将来のカギを握るソリューション企業として成長を続けていく。

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写真2 SPIR-IDENT-HYDRO

 

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