ソリューション企業総覧 Web版
京セラコミュニケーションシステム

京セラコミュニケーションシステム

環境ソリューション企業編

本格化するメガソーラー発電
〜浜松・熊本などで建設相次ぐ〜


京セラコミュニケーションシステム(KCCS)

www.kccs.co.jp/

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KCCS 平野光雄理事に聞く


 

  太陽光発電設備の導入状況が好調だ。経済産業省資源エネルギー庁によると、2012年4月から2013年2月末までに運転を開始した再生可能エネルギー発電設備の発電出力は166.2万kWで、うち太陽光発電設備は155.9万kWと圧倒的な地位を占めている。

 また、注目すべきは、出力1MW以上のメガソーラー発電で、その認定出力は約6437MWとなっている(2013年2月28日現在)。いま、メガソ−ラー発電は、工場等の敷地や屋根等の空きスペースを利用しながら、徐々に導入が進みつつある。

 2012年7月から9月にかけて、太陽光発電所構築の技術では、京セラグループとして京セラコミュニケーションシステム(株)(以下KCCS)が、「ソフトバンク京都ソーラーパーク」にて、設計から資材調達、建設工事等含めて担当、出力4.2MWのメガソーラー発電所が運転を開始した。そして2013年3月には、新たに応用電機(株)の浜松および熊本両工場でも竣工し運転を開始、とくに浜松工場の施設は静岡県でも最大級のメガソーラー発電所となっている。

本格的メガソーラー発電所が応用電機の浜松・熊本両工場で運転開始

 応用電機は、主に半導体や電子部品の検査装置、関連するメカトロ機器などの受託生産事業と、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補型金属酸化物半導体)イメージセンサの検査用光源装置の製造販売事業などを展開する企業だ。

 太陽光発電には、極力効率よく日照を得て太陽電池を敷設可能な、スペースが欠かせない。同社はKCCSにメガソーラー発電所建設の相談をもちかけた。KCCS 理事 ソーラーエネルギー事業本部長 平野光雄氏は「応用電機様には、まず必要なスペースをもった敷地が十分あり、また屋根も利用できました。さらに都合のよいことに、浜松太陽光発電所の場合、浜松市自体の年間日照時間が全国でもトップクラスだったのです」と、好条件に恵まれていたことを語る。そこで、応用電機とKCCSは、浜松市市役所新エネルギー推進事業本部等と協議を重ね、建設を決定した。そして、工場の敷地や屋根、さらには調整池にまで太陽電池モジュールを約6500枚(最大出力242W/枚)設置した(写真1)。

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写真1 応用電機(株) 浜松工場におけるメガソーラー発電所

 結果、最大出力は約1.6MWを実現し、年間発電電力量は170万kWhが見込まれることとなった。図1に浜松発電所における太陽光発電の基本的なシステム構成を示した。図から明らかなように太陽電池パネルから太陽光を受けると、直流でパワーコンディショナに送りこまれる。そしてここで交流に変換、それを電力会社に売電する、といった極めてシンプルな仕組みである。図右下にある負荷は、自らの工場等で一部使用するような場合を想定しており、ここで紹介するケースはすべてを売電するので、事実上存在しない。

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図1 太陽光発電システムの基本構成

 一方、熊本太陽光発電所は、太陽電池モジュールを約3200枚(最大出力242W/枚)設置し、最大出力約0.8MWを実現、年間発電電力量は約70万kWhが見込まれる(写真2)。

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写真2 応用電機(株)熊本工場におけるメガソーラー発電所

 応用電機の両発電所には、京セラ(株)製の多結晶太陽電池モジュールはじめ日新電機(株)のパワーコンディショナが採用されており、設計はKCCSが(株)京セラソーラーコーポレーションと共同で担当、施工はKCCSが行った。

 平野氏は「いま両工場あわせて、出力合計約2.4MW、年間発電量は一般家庭約670世帯分に相当する約240万kWhが想定され、年間約750トンを超えるCO2削減効果が見込まれます」と、その上々の効果をアピールする。 なお、これら両工場で発電した電力は、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度に基づき、全電力量を中部電力及び九州電力に売電している。

着々と進むメガソーラー発電所の建設

 上記以外にもKCCSでは2013年3月下旬に、明石市の竹内マネージメント所有「竹内ソーラーパーク明石」で、出力2.1MWのメガソーラー発電所を運転開始している。竹内マネージメントは、陸上・海上でのガソリンや石油など産業用エネルギーを供給する企業として知られるが、その事業拡大及び太陽光発電で地域に貢献すべく、日照に恵まれた明石市の所有地に発電所を建設した。

 ここでは、太陽電池モジュールが8680枚(242W/枚)設置され(写真3)、年間発電電力量は、一般家庭約620世帯分に相当する約224万5000kWhであり、700トンを超えるCO2削減効果を見込んでいる。同社も全電力量を関西電力に売電している。

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写真3 竹内マネージメントの竹内ソーラーパーク明石におけるメガソーラー発電所

 いま業界的にもメガソーラー発電は徐々に盛り上がりを見せており、KCCSもここに事業戦略をフォーカスしている。たとえば、ソフトバンクはさらに、3〜4年かけて、計200MW以上の発電所を建設する計画であるという。

 また、京セラは東京センチュリーリース(株)とソーラー合同会社を設立し、当面3年間で計70MWの発電所を複数個所に建設するプランをたてている。また、鹿児島県の七つ島に70MWクラスという巨大発電所建設が進んでいる。

 平野氏は「当社は、2012年7月に環境・エネルギーエンジニアリング事業統括本部を発足させましたが早くも、ここでご紹介しました例に加えて、さらに大分県で2個所、福岡県、滋賀県などを含めて、いま計6個所でメガソーラー発電所の建設を進めています。業界的にも最近、ソーラー発電関連事業に取り組みたい、あるいは遊休地や屋根をソーラー発電のために貸し出したい、などニーズはかなり高まってきました。一方で、売電価格が下がることも想定し、採算性を考えますと建設コストを下げられないか、あるいはプランニングして運転開始までの期間を短縮できないか、などの検討も必要とされています。KCCSでは、こうした動向をふまえて、みずからが1〜2MWクラスの発電所を所有し、建設の品質向上あるいは事業としてのソリューション創出などに役立てることが重要だと考えています」と今後のメガソーラー発電の発展に向けた意欲的な思いを語る。

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